“ハカセ”と呼ばれる時計業界のご意見番、時計専門誌「クロノス日本版」編集長、広田雅将が、“ならでは”のウンチクを織り交ぜて、オーデマ ピゲについてレクチャー。今回は「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」と「ロイヤル オーク オフショア」の新作について、スイス本社開発担当ディレクターのルカス・ラッジ氏にオンラインにて話を訊いた。
2020年 08月07日
Photo:Koutarou Washizaki
実に26年ぶりのニューモデルとして発表されてから早1年。CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲに5つのオートマティックモデルと5つのクロノグラフモデルが新しくラインアップされた。タイムレスなラウンドウォッチは、ブルー、バーガンディ、パープル、ライトグレー、ダークグレーといった深い色味のラッカーダイヤルを纏った斬新なコンテンポラリーウォッチとして再び登場した。
「新作を拝見して驚いたのは、文字盤のテイストが劇的に変化したところです。具体的にいうと、8層のラッカーダイアルから濃淡のついたサンバースト模様のダイアルに変わりました。昨年登場したばかりのモデルの文字盤をあえて変えていくというのは非常にチャレンジングな試みだと思います」と広田さんは語る。
「CODE 11.59はクリエイティビティを自由に表現するキャンバスです」
そう話すのは、本社開発担当ディレクターのルカスさんだ。
「CODE 11.59は光や反射、色の遊びを楽しめるコレクションでもあります。クリエイティビティの表現プロセスは、絶えず続くものです。私たちは様々なアイデアを常に模索していますが、実現可能性を検証するためには、先ずはプロトタイプとしてカタチにします。なぜなら、先ずはカタチにしてみないと、気づかない点も色々とあるからです。その一例が、サンバースト仕上げです。最終的にこの技法を採用したのは、塗装のレイヤー上での光の反射をさらに強調するためです」
SPECIAL MOVIEでは、新しいアイディアを凝縮し、プロトタイプとしてカタチになったCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲについて、広田さんがルカスさんに迫る。
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲと時を同じくしてリリースされるのがロイヤル オーク オフショアの新作だ。ブラックのセラミックケースにテキスタイル加工のラバーストラップといった新たな特徴を備えて登場。
「標準的なラバーですけれども表面をテキスタイル、つまり編みこんだような模様にして独特のパターンを与えています。フラットなセラミックのケースに対してストラップに凹凸をつけることによって時計全体の表情を持たせていますよね。これは非常にうまいなと思いました」
オンライン上でのインタビュー中、モニター越しにルカスさんが手に取るロイヤル オーク オフショアをじっと見つめ、その印象を語る広田さん。動画では、今回の取材のために特別に用意されたロイヤル オーク オフショアの新作についても紹介している。
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