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最新のストーリー

人とコミュニティ

伝統の継承と強化、コミュニティの育成

今日のオーデマ ピゲがあるのは、社員一人ひとりの尽力と情熱のおかげです。当社のルーツは、19世紀のジュウ渓谷で発展した「エタブリサージュ」と呼ばれる、家族経営の職人ネットワークにあります。エタブリスールであったジュール=ルイ・オーデマとエドワール=オーギュスト・ピゲは、地域に点在し、それぞれが特定のムーブメント部品の製造に特化していた多数の小規模工房を統括しました。完成した時計に命を吹き込むために、二人の創業者は、調整や加工、セッティング、仕上げ、組み立て、最終検査など、幅広い工程を自ら行っていました。 

当社は年月をかけてエタブリスールから統合型マニュファクチュールへと進化してきましたが、協働の精神は今も私たちの中核にあります。当社の時計は、社内外の多くの優れた人材がサプライチェーン全体で連携することにより生み出されています。「傑作を生み出すにはひとつの村が必要」─これは私たちが大切にしている言葉です。そして今日、この生きた伝統をさらに育み、次世代へと受け継いでいくことが私たちの責任です。専門技術と人材を基盤に、これからも世代を超えて卓越したタイムピースを作り続けられるよう努めています。

伝統の技術を守り続けることは、オーデマ ピゲがその一員であることを誇る、スイス高級時計業界の卓越性と革新性を持続させるために必要不可欠です。見習い制度は、技術や専門知識を次世代へと繋ぐ重要な役割を果たしており、未来を担う時計職人やエンジニア、職人たちの育成に寄与しています。当社の研究開発センターであるイノベーションラボは、伝統的な職人技と最先端技術を融合させ、時計製作の限界に挑むための創造性と実験の場を提供しています。社内での異動や職種を超えた経験は、私たちの技術力を高めるだけでなく、社員がスキルを向上させ、知識を分かち合い、また時計作りの包括的な理解を深めることを可能にします。これらの取り組みは、当社の伝統を守るだけではなくその価値を高め、急速に変化する世界の中でも確実に継承されることを目指すものです。

私たちの、人々を中心に据えたサステナビリティへの取り組みは、社員やパートナー、そして地域社会が自ら変化を起こせるような力を育むことに注力しています。当社は、多様性、公平性、包括性を重視した職場環境を推進し、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮できるよう努めています。また、創造性を解き放ち、スキルを磨き、やりがいと充実感を見出せるための必要なサポートも提供しています。多様なバックグラウンドを持つ有能な人材を採用することは、視野を広げ、世界中の顧客やパートナー、時計愛好家との関係を強化するとともに、バリューチェーン全体におけるイノベーションの推進にも貢献します。
 
私たちの取り組みは包括性に関する社員の意識を高め、誰もが安心して働ける環境と、ジェンダーの公平性を最優先事項としています。社員一人ひとりが自由に意見を出し合い、 失敗を成長の糧にできる職場環境を整備することで、チームワークや革新、そして健全な職場作りを推進しています。この取り組みを支えるため、社員全員が心理的安全性や無意識の偏見、マイクロアグレッション、そしてあらゆるレベルにおける包括性の重要性について理解できるよう研修を行っています。私たちは過去の社会的な不公平を払拭すべく、人事制度を見直し、管理職の候補者には男女均等を取り入れ、全社員に明確なキャリアパスを提供し、公平な後継者計画を推進しています。

2023年には、女性が全社員の44.2%、そして管理職の40%に達しました。私たちは、EQUAL-SALARY認証取得に向けた挑戦と国連女性エンパワーメント原則への賛同を通じて、全社を挙げて公平とエンパワーメントの実現に一層力を注いでいます。
 
また、当社が事業を展開している地域社会だけではなく、その枠を超えたコミュニティにも、人々の暮らしを豊かにするグローバルな意識と地元の取り組み を支援することで貢献しています。これらの取り組みは オーデマ ピゲ財団によって主導・監督されており、オーデマ ピゲは毎年売上高の2%を同財団に寄付しています。当財団は環境の持続可能性、社会的公平性、教育の推進に尽力しており、一人ひとりが力強く自立したコミュニティの中でその可能性を最大限に発揮できる世界を目指しています。2019年より、オーデマ ピゲ財団が運営する企業ボランティアプログラムは、2019年より世界各地の社員にそれぞれがサポートする団体の活動を活発に進められるよう支援しています。このイニシアチブは財団がNGOに財政的支援だけでなく、貴重な人的資源とスキルにアクセスすることができるよう貢献する意思を示しています。

 

オーデマ ピゲ財団

私たちのサステナビリティへの取り組みは、事業活動の枠を超えて広がっています。1992年に設立されたオーデマ ピゲ財団 “For trees”は、環境保護およびグローバルな地域社会のレジリエンスに対する当社のコミットメントを示すものです。2023年には、オーデマ ピゲ財団 “For common good”を設立し、教育と社会の公平を支える活動に力を注ぎ、その影響力を拡大させました。一つの共通のビジョンのもと、当財団はすべての個人がその可能性を最大限に発揮し、社会と地球に持続的でポジティブな影響をもたらす、持続可能な世界の実現を目指します。オーデマ ピゲの年間売上の2%を財源とするこの2つの財団は、独立した法的団体であり財団監督機構に報告をする義務があります。大胆さ、サステナビリティ、ヒューマニズムに基づくグループのビジョンとアイデンティティを反映し、環境・社会・ガバナンス(ESG)方針の策定をサポートしています。

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私たちは常に未来を見据えながら、受け継がれてきた技術や伝統、価値観、そして使命を長期的に守り続け、持続可能な未来に向けたコミュニティの発展に取り組み続けます。