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最新のストーリー

テオ・ヤンセン「ストランドビースト」

アーティストの作品一覧。

オーデマ ピゲ コンテンポラリーは、スイス・ローザンヌのPlateforme 10 にてアーティスト、テオ・ヤンセンのエキシビション「ストランドビースト」を開催します。ブランド創立150周年である2025年に行うこのエキシビションは、ブランドのアートプログラムであるオーデマ ピゲ コンテンポラリーにとっても特別な機会です。ヤンセンとの最初のコラボレーションから11年後の今日、この作品をブランドの本拠地スイスで展示し、今後もヤンセンのアート活動の支援を続けていきます。

ゆっくり動く異形の生き物のようなストランドビーストは35年以上にわたり実験と開発を進めてきたオブジェで、現在テオ・ヤンセンの代表作として世界的に高く評価されています。Plateforme 10におけるエキシビションでは、二つの大きなストランドビーストを見ることができます。プラスチックチューブ、結束バンド、リサイクルペットボトルなどシンプルな素材を物理学と機械工学に基づき組み合わせたこのオブジェは、周囲の環境に反応し生き物のような動きをします。

作品にフォーカス。

2014年、オーデマ ピゲ コンテンポラリーはピーボディ・エセックス博物館(PEM)と提携し、アート・バーゼル・マイアミ開催時にマイアミビーチでストランドビーストを初めて紹介しました。その後もストランドビーストは頼りなげに立っているだけの初歩的な構造から次第に進化し、風力を蓄えたり、水の存在を感知して方向を変えたり、嵐がやってきた時にしっかりと支えるなど、周囲の環境に反応する複雑な創造物へと変貌を遂げてきました。

エキシビション詳細

テオ・ヤンセンの「ストランドビーストの化石」は、2025年7月1日から8月3日までPlateforme 10で展示されます。

https://www.strandbeest.com/

 

 

住所:

Pl. de la Gare 16/17, 1003 Lausanne, Switzerland

開館時間:

月曜から水曜 10:00 – 18:00
木曜 10:00 – 20:00
金曜から日曜 10:00 – 18:00

オランダの砂浜で数十年間動き回っていた私のストランドビーストは、生物が数千年を経て化石となったように今、化石の時代に入りました。オーデマ ピゲ コンテンポラリーとの提携の中で、ストランドビーストの旅は重要な節目に到達しました。自らを動かす風を求めることをやめ、メカニズムの魂について人々を瞑想にいざなうオブジェとなったのです。このエキシビションは一つの終わりと始まりの両方を意味します。この創造物は地上における進化のサイクルを終えましたが、その物語はこの素晴らしいPlateforme 10の空間で、これに相対する人々の目を通じてこれからも続きます。

テオ・ヤンセン

アーティスト

本展では、動くスカルプチャーを誕生から10年以上たった今、これを時の流れの中でフリーズさせ、先史時代と中生代の遺物のような「化石」としてローザンヌで展示することを決めました。自然博物館で展示されている化石のように、このPlateforme 10におけるエキシビションは、かつて海岸を自律的に歩いていた機械たちのスケールと力強さを、静謐な空間の中で体感することができます。さらにアーティストのアーカイブの中でも最大級のスケールを誇る彫刻作品が、ローザンヌ美術館(MCBA)のオーディトリアムにて中心的に展示されます。

スカルプチャーと並んで展示される素材やスケッチが、その複雑な組み立てのプロセスを物語ります。形どられた素材の総体としてフリーズされたこのアート作品は、今は過去のものとなった動力の潜在性を内に秘めています動きを止めた今もなお、これらの作品はかつての生命力を宿し、観る者にその自由な過去を想像させる詩的な魅力を放ちます。

ストランドビーストは35年間にわたり世界各地で紹介され、その生き物のような動きと微妙な構造が多くの見学者に感動を与えました。10年ほど前にコラボレーションを行なって以来、再びテオと共にこのプロジェクトを実現できることを大変嬉しく思います。オーデマ ピゲの創立記念を祝う今年、私たちの本拠地スイスにストランドビーストを招き、人々にこの驚くべきクリエーションの化石を間近でご覧いただけることを心より楽しみにしています。

ドニ・ペルネ

オーデマ ピゲ コンテンポラリー、アートキュレーター