Regis Meylan
2010年9月13日 ノウハウ

パーソナライズド・スケルトンウォッチ:紋章から星座まで

オーデマ ピゲのタイムピースの中には、お客様のご要望に応じてパーソナライズできるものがあります。贅をこらしたパーソナリゼーションやチームが対面した技術的挑戦など、その一部をご紹介しましょう。

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「オーデマ ピゲでは、お客様のご要望に応じて時計をパーソナライズするサービスを提供しています。そのためお客様の話には慎重に耳を傾けます」、1981年からスペシャリテ(特殊時計)アトリエの代表をつとめるレジス・メラン(Régis Meylan)は語ります。スケルトンウォッチには、特にユニークなリクエストが集中します。サファイヤケースバックから見えるローターに刻まれた文字。スケルトンがショーケースの役目を果たすので、どの字体を選ぶかで印象が変わります。イニシャル、中国語、日本語の手書き文字、会社のロゴ、キリル文字、星座、どんな刻印も可能です。

毎年30から50ぐらいのパーソナリゼーションを行っています。2人の時計職人がかりで、スケッチとお客様への提案を担当します。その後ゴールド、グレー、ピンクゴールドを手作業でトレース&カットし、世界でたったひとつのタイムピースへと仕上げていきます。厳しい期限の中で、全工程をすみやかに終わらせなければなりません。ローターのパーソナリゼーションが完了するまでに要するのは1から2カ月程度。その後、ジュール・オーデマのようなクラシックモデルやロイヤル オークなど不朽のモデルに入れ替えます。

最も贅をこらしたパーソナリゼーションとはどのようなものだったのでしょうか?「アラブのシャイフからのリクエストで、自身の宮殿で主催する晩餐会のビジネス・ディナーのために、15個の時計に紋章を刻印したいと依頼がありました。それぞれのゲストがパーソナライズド・ウォッチとともに宮殿をあとにしました」、メランはいいます。刻印のモチーフ、特に日本語や中国語の手書き文字は要注意です。「ある日、ローターのスケルトン加工を行ったのですが、点を抜かしてしまったことがありました。そのため全く意味が違ってしまい、返品されたこともありましたね」。熱心な職人は思い出を語りました。